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この記事の手順・数式は、すべて運営者(じむ)自身のPCで実際に動かしてから掲載しています。
検証環境:Windows 11 Home / Microsoft 365(Excel 2024)/ 解像度 1920×1080
商品ごとの入出庫を毎日手集計していた経験から、自動集計シートの組み方をまとめました。
この記事でわかること
| 内容 | レベル |
|---|---|
| 在庫管理表の基本レイアウト | ★☆☆(かんたん) |
| 入庫・出庫・在庫数の自動計算 | ★★☆(ふつう) |
| 発注点アラート(条件付き書式) | ★★☆(ふつう) |
| 入出庫履歴シートとの連携 | ★★★(少しむずかしい) |
「在庫の数がわからなくなった」「発注するタイミングがいつもバラバラ」——こんな悩みはありませんか?
Excelを使えば、お金をかけずに在庫管理表が作れます。しかも、数を入れるだけで在庫数が自動で計算されるので、数え間違いも防げます。
この記事では、Excelの在庫管理表をゼロから作る方法を、初心者の方にもわかるようにていねいに解説します。
ステップ1:商品マスターを作る
まずは、管理したい商品の一覧を作ります。これが在庫管理の「土台」になります。
新しいシートを開いて、「商品マスター」という名前にしましょう。
以下の項目をA1からF1に入力してください。
| セル | 入力する内容 | 意味 |
|---|---|---|
| A1 | 商品コード | 商品を区別するための番号 |
| B1 | 商品名 | 商品の名前 |
| C1 | カテゴリ | 商品の分類(例:文房具、食品など) |
| D1 | 単価 | 1個あたりの値段 |
| E1 | 現在庫数 | 今ある数(自動計算される) |
| F1 | 発注点 | 「この数を下回ったら発注」という基準 |
サンプルデータを入れてみましょう(A2〜F5)。
| 商品コード | 商品名 | カテゴリ | 単価 | 現在庫数 | 発注点 |
|---|---|---|---|---|---|
| A001 | コピー用紙A4 | 事務用品 | 500 | (あとで数式を入れます) | 10 |
| A002 | ボールペン黒 | 文房具 | 120 | (あとで数式を入れます) | 20 |
| A003 | 付箋(黄色) | 文房具 | 200 | (あとで数式を入れます) | 15 |
| A004 | クリアファイル | 事務用品 | 80 | (あとで数式を入れます) | 30 |
商品コードは自分で決めたルールで付けましょう。「A=事務用品」「B=食品」のように、頭文字でカテゴリがわかると便利です。
ステップ2:入出庫履歴シートを作る
次に、「いつ・何が・何個入った(出た)」を記録するシートを作ります。
新しいシートを追加して、「入出庫履歴」という名前にしましょう。
A1からE1に以下を入力してください。
| セル | 入力する内容 | 意味 |
|---|---|---|
| A1 | 日付 | 入庫・出庫した日 |
| B1 | 商品コード | どの商品か |
| C1 | 種別 | 「入庫」か「出庫」か |
| D1 | 数量 | 何個か |
| E1 | 備考 | メモ(発注先、担当者など) |
サンプルデータを入れてみましょう(A2〜E7)。
| 日付 | 商品コード | 種別 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2026/4/1 | A001 | 入庫 | 50 | 初期在庫 |
| 2026/4/1 | A002 | 入庫 | 100 | 初期在庫 |
| 2026/4/3 | A001 | 出庫 | 5 | 営業部へ |
| 2026/4/5 | A002 | 出庫 | 30 | 各部署配布 |
| 2026/4/10 | A001 | 入庫 | 20 | 追加発注分 |
| 2026/4/12 | A001 | 出庫 | 8 | 経理部へ |
「種別」の列はデータの入力規則(リスト)で「入庫,出庫」の選択式にすると、入力ミスを防げます。設定方法はステップ6で説明します。
ステップ3:在庫数を自動計算する(SUMIFS関数)
ここがこの記事のメインです。「入出庫履歴」のデータをもとに、「商品マスター」の現在庫数を自動で計算します。
使うのはSUMIFS関数です。SUMIFS関数は「複数の条件に合うものだけを合計する」関数です。くわしくはこちらの記事で解説しています → SUMIF関数の使い方
商品マスターのE2セルに、次の数式を入力してください。
=SUMIFS(入出庫履歴!D:D,入出庫履歴!B:B,A2,入出庫履歴!C:C,”入庫”)-SUMIFS(入出庫履歴!D:D,入出庫履歴!B:B,A2,入出庫履歴!C:C,”出庫”)
この数式の意味を表にまとめました。
| 部分 | 意味 |
|---|---|
| SUMIFS(入出庫履歴!D:D, …,”入庫”) | 入庫の数量を合計する |
| 入出庫履歴!B:B,A2 | 商品コードが一致するものだけ |
| 入出庫履歴!C:C,”入庫” | 種別が「入庫」のものだけ |
| −SUMIFS(…,”出庫”) | 出庫の合計を引く |
| 全体 | 入庫合計 − 出庫合計 = 現在庫数 |
E2に数式を入れたら、E3〜E5までコピーしてください(セルの右下をドラッグ)。
サンプルデータで正しく計算されると、A001(コピー用紙A4)の現在庫数は57になります(50 + 20 − 5 − 8 = 57)。
ステップ4:発注アラートを設定する(条件付き書式)
在庫が少なくなったら、セルの色が自動で変わるようにしましょう。これならパッと見ただけで「発注が必要」とわかります。
手順はこちらです。
- E2〜E5を選択する
- 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「新しいルール」をクリック
- 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選ぶ
- 数式の欄に =E2<F2 と入力
- 「書式」ボタンをクリック →「塗りつぶし」タブで赤色(薄い赤でもOK)を選ぶ
- 「OK」で確定
これで、E列の在庫数がF列の発注点を下回ったら、セルが赤くなります。
| 商品 | 現在庫数 | 発注点 | アラート |
|---|---|---|---|
| コピー用紙A4 | 57 | 10 | なし(余裕あり) |
| ボールペン黒 | 70 | 20 | なし(余裕あり) |
| 付箋(黄色) | 0 | 15 | 発注が必要! |
| クリアファイル | 0 | 30 | 発注が必要! |
発注点の数字は、「届くまでにかかる日数 × 1日に使う数」で決めると良いです。届くまで3日かかって、1日2個使うなら、発注点は6以上にすると良いかと思います。
ステップ5:在庫金額を自動計算する
在庫の「数」だけでなく、「金額」もわかると便利です。
商品マスターにG列を追加しましょう。
G1に「在庫金額」と入力してください。
G2に次の数式を入力してください。
=D2*E2
G2の数式をG3〜G5にもコピーしてください。
合計も出しましょう。G6に次の数式を入力してください。
=SUM(G2:G5)
これで、在庫全体の金額が一目でわかります。
ステップ6:入力規則でミスを防ぐ
在庫管理で一番こわいのは入力ミスです。以下の設定をしておくと安心です。
【種別をリスト選択にする方法】
- 入出庫履歴シートのC列(C2以下)を選択
- 「データ」タブ →「データの入力規則」
- 「入力値の種類」→「リスト」
- 「元の値」に 入庫,出庫 と入力
- 「OK」
【商品コードもリスト選択にする方法】
- 入出庫履歴シートのB列(B2以下)を選択
- 「データ」タブ →「データの入力規則」
- 「入力値の種類」→「リスト」
- 「元の値」に =商品マスター!$A$2:$A$100 と入力
- 「OK」
これで、存在しない商品コードを入力してしまうミスがなくなります。
完成した在庫管理表の全体像
| シート名 | 役割 | 使う関数・機能 |
|---|---|---|
| 商品マスター | 商品一覧+現在庫数+金額 | SUMIFS関数、条件付き書式 |
| 入出庫履歴 | 日々の入庫・出庫を記録 | データの入力規則(リスト) |
使い方はかんたんです。
- 商品が届いたら → 入出庫履歴シートに「入庫」と数量を入力
- 商品を出したら → 入出庫履歴シートに「出庫」と数量を入力
- 商品マスターシートを見れば → 最新の在庫数と金額がわかる
- 赤くなったセルがあれば → 発注する
まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 在庫管理の基本 | 「商品マスター」と「入出庫履歴」の2シート構成 |
| 自動計算 | SUMIFS関数で入庫−出庫=現在庫数 |
| 発注アラート | 条件付き書式で在庫が少ない商品を赤く表示 |
| ミス防止 | データの入力規則でリスト選択にする |
| 金額管理 | 単価×在庫数で在庫金額も自動計算 |
高い管理ソフトを買わなくても、Excelだけでしっかり在庫管理ができます。まずはこのテンプレートを作って、身近な備品から管理を始めてみましょう!


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